野村和也総監督のインタビューを公開しました!
BLACKFOX制作過程のお話が満載です!是非ご覧ください!
野村和也 《総監督》
【PROFILE】
STUDIO 4℃出身。近年はProduction I.G作品を中心に監督・演出を手がける機会が多い。代表作、『攻殻機動隊 新劇場版 GHOST IN THE SHELL』(2015)、『ジョーカー・ゲーム』(2016)、『風が強く吹いている』(2018)ほか。
―――総監督が『BLACKFOX』の制作チームへ参加された経緯などからお聞かせください。
僕が伺ったのは、まずキャラクターデザインの斎藤敦史さんの画ありきで、そのキャラクターが登場する映像を作りたい…という要望からスタートしていました。僕もある意味、途中参加組で。僕の参加時点では、すでに斎藤さんのイラストを添えた企画書の形式にまとまってました。…そこからだいぶ練り直されたんじゃないかな。元々はダークヒーローものからスタートして二転三転があって…、最終的にはアメコミヒーローのテイストを踏襲するアイデアに落ち着いたんです。
―――海外マーケットを意識した無国籍風の舞台や探偵もの風の一幕から、『破裏拳ポリマー』などのタツノコヒーローが想起されました。
イメージソースを探るために、タツノコプロ製の変身ヒーロー作品はかなりチェックしました。元々デザイナーとしての天野喜孝さんのファンなので、『ガッチャマン』や『キャシャーン』等の資料は相当収集したんです。…ただし主人公を探偵にするアイデアや忍者モチーフは、『ポリマー』などに触れる以前から固めていました。見習い探偵としての仕事の依頼中、写真を撮影するフリをしながら、仇の行方を監視して資料を集めていく女の子…といったイメージが本作のスタート地点のひとつです。
―――完成フィルムをご覧になった感想はいかがですか?
篠原啓輔監督をはじめ現場スタッフの方々に対しては、よくぞこのテンションで最後まで作りきってくれたな、という思いです。当初僕が出したアイデアの中には、かなりぶっ飛んだ内容も含まれていたので、これ映像化はムリなんじゃないか? と心配した部分もあったんですよ。でも画面からは元気さというか、テンションの高さが充分に伝わってきました。
―――1番推したい見どころは?
まずは、主役となる3人の女の子たちの姿、キャラクターを見て、好きになってもらえたらありがたいですね。ビジュアルのかわいらしさ、魅力はもとより彼女たちは、この物語・世界観を象徴する存在です。いろいろな過去を抱えていても、それを乗り越えて成長していくことができる娘たち、彼女たちのような登場人物が生きていって、活躍するための舞台として、この物語の世界があるわけです。…そしてゆくゆくは、この世界観を利用して本編とは違ったキャラクターが活躍するようなイメージで、間口を拡げて二次創作的な部分も含めて、縦横無尽に物語が展開してくれるような作品として受け入れてもらえたらうれしいですね。
―――ファンの方々へのメッセージをお願いします。
願わくば、親御さんとお子さんなどのご家族一緒に、「主人公の女の子たち頑張ったね」とか「カッコよかったね」とか、よろこんでいただけるようなタイトルになってほしいかな。完成フィルムに関しては、制作現場を知っている自分も半ばお客さんのような感覚で、一緒に驚いたり楽しんだりできた部分があったので、初見で見てくださる方々にも充分楽しんでいただけると思います。